寺さんには美術設定も大量に描いてもらって、作品成功の一端を担ってもらったんだけど、デザイン面がものすごくスピードアップしたのも間違いなく寺さんのおかげなんだよね。
柳瀬くんと2人で競争したもんなぁ。微妙に負けている気がするからくやしいんだけど(笑)。
まぁ作品のカラーになる部分は、寺さんが主に手掛けているよね。とにかくガンガン上げるから周りも引っ張られて、みんな描くのが速い速い(笑)。
「早く上げないと(代わりに)やっちゃうよ〜」って言っていたからね(笑)。
セカンドシーズンのときは、コンテを描く前に設定が全部上がっていたもんね。一番先輩のデザイナーが会議を仕切ってどんどん進めちゃうから、若者たちはついていくしかない(笑)。
仕切りは監督がやろうよ(笑)。
ほかの打ち合せはやってるよ! それにあなたは俺の言うこと聞かないでしょ!
はい、好きにやらせてもらいました……。
言ったのと全然違うのを平気で上げてくるからなぁ(笑)。まぁ寺さんとは付き合いが長いしね。
普通にやってたら、つまらないからね(笑)。
ほかにも寺さんには、設定面でもいろいろ見てもらったよね。たとえばセカンドシーズンの第1話とか、シナリオからコンテになる段階で見てもらって、いろいろな設定を加えたり。初期はそういった設定面のリアルさを、どう消化しようかって迷っていたなぁ。
アクションなどのケレン味と、ミリタリズムや生活感といった現実とのバランス。それをどこに落とし込むかが非常に難しかった。僕なんかはどうしてもリアルに、ミリタリズムに、という方向に考えてしまう。そうすると、アクション的につまらなくなっちゃうんだよね。どのぐらいアクションを面白くして、SF設定を活かすかっていうのは、本当に難しい。逆にセカンドシーズンは振りきれていて、よかったんじゃないかな?
ファーストシーズンの途中から、設定にこだわりすぎると画面が地味になるってわかったからね。でも無重力の表現とか、効果のあることはたくさんあったよね。
まぁ演出家は、わかっていて設定は無視する。それでいいと思うんですよ。わかっていないのに無視するのが非常に怖いだけで。
コロッと忘れて通すこともあるしね。
そうそう。「あ! 忘れちゃった」って思っても、最終的に意識してどこかで取り込んでくれればいいの。基本的には、もっと演技の部分を考えていればいいんです。宇宙もののリアルな作品を作る……っていうなら話は別だけど、あくまでガンダムであることが前提だからね。
自分が思っているハードさって、ファーストシーズン第1話のアバンなんですよ。あのクオリティでそのままテレビシリーズはできないから、最初はキッチリやろうと思って。
あれはOVAのクオリティだよね。
千葉(道徳)さんもすごかったし、他にも演出が北村(真咲)さんで、ものすごくミリタリー色が強いものが作れるチームだった。自分の描いたコンテどおりに映像ができることってあんまりないんだけど、あの臨場感はイメージどおりだったなぁ。あのシーンは、アンフもかっこよかったよね。
アンフはだらだら歩いてこそ花ですよ。走ったらダメ。
そういえば、モビルスーツは走れないって、最初に決めてたもんね。
ティエレンぐらいになると走れるけど、でもジャンプはできない。だって120tを超える機体がジャンプしたら脚が壊れてしまう。
もう1回、あの重いティエレンを飛ばしたいなぁ。
あれは120tもあるから、本当は飛ばないんだよ。それにティエレンは戦車だから、羽根を付けると違和感があって……。
まぁどういうメディアで展開するのかわからないけど、そういう細かいメカ的な部分や、ミリタリーに寄った内容で『00』の物語をやるのもアリだよね。刹那たちが出ない世界でまったく問題ないだろうし。そういうスピンオフで作品が長生きするのは作り手としてありがたいし、自分が監督じゃなくてもいいと思う。
あとはどこかのタイミングで、小型モビルアーマーを1/48ぐらいでキット化してほしいな(笑)。ジオラマを作るととても面白そう。実は1/100スケールのガレキを作っている人がいて、この間入手したんだよ。
ガンダムシリーズだから、ジオラマを経て商品化っていうのは普通にありそうだよね。
フルスクラッチで作ってくれるツワモノを募集したい(笑)。
さて、次回はなんとアニメーター西井正典さん。本編の中で、多くのメカシーンを手がけてくれた重要なスタッフなので、どんなものが上がってくるのか楽しみだね。西井さんもティエレンが好きらしいよ。……どうせ寺さんは、次もモビルスーツ描かないんでしょ?
うん。もう次回分のラフも描いちゃったし。
そんなに速いなら、「G-ROOMS月刊寺岡」でいこうよ。
それは無理(笑)。
じゃあ次は絶対、ティエレン描いてよね(笑)。
寺さんには美術設定も大量に描いてもらって、作品成功の一端を担ってもらったんだけど、デザイン面がものすごくスピードアップしたのも間違いなく寺さんのおかげなんだよね。
柳瀬くんと2人で競争したもんなぁ。微妙に負けている気がするからくやしいんだけど(笑)。
まぁ作品のカラーになる部分は、寺さんが主に手掛けているよね。とにかくガンガン上げるから周りも引っ張られて、みんな描くのが速い速い(笑)。
「早く上げないと(代わりに)やっちゃうよ〜」って言っていたからね(笑)。
セカンドシーズンのときは、コンテを描く前に設定が全部上がっていたもんね。一番先輩のデザイナーが会議を仕切ってどんどん進めちゃうから、若者たちはついていくしかない(笑)。
仕切りは監督がやろうよ(笑)。
ほかの打ち合せはやってるよ! それにあなたは俺の言うこと聞かないでしょ!
はい、好きにやらせてもらいました……。
言ったのと全然違うのを平気で上げてくるからなぁ(笑)。まぁ寺さんとは付き合いが長いしね。
普通にやってたら、つまらないからね(笑)。
ほかにも寺さんには、設定面でもいろいろ見てもらったよね。たとえばセカンドシーズンの第1話とか、シナリオからコンテになる段階で見てもらって、いろいろな設定を加えたり。初期はそういった設定面のリアルさを、どう消化しようかって迷っていたなぁ。
アクションなどのケレン味と、ミリタリズムや生活感といった現実とのバランス。それをどこに落とし込むかが非常に難しかった。僕なんかはどうしてもリアルに、ミリタリズムに、という方向に考えてしまう。そうすると、アクション的につまらなくなっちゃうんだよね。どのぐらいアクションを面白くして、SF設定を活かすかっていうのは、本当に難しい。逆にセカンドシーズンは振りきれていて、よかったんじゃないかな?
ファーストシーズンの途中から、設定にこだわりすぎると画面が地味になるってわかったからね。でも無重力の表現とか、効果のあることはたくさんあったよね。
まぁ演出家は、わかっていて設定は無視する。それでいいと思うんですよ。わかっていないのに無視するのが非常に怖いだけで。
コロッと忘れて通すこともあるしね。
そうそう。「あ! 忘れちゃった」って思っても、最終的に意識してどこかで取り込んでくれればいいの。基本的には、もっと演技の部分を考えていればいいんです。宇宙もののリアルな作品を作る……っていうなら話は別だけど、あくまでガンダムであることが前提だからね。
自分が思っているハードさって、ファーストシーズン第1話のアバンなんですよ。あのクオリティでそのままテレビシリーズはできないから、最初はキッチリやろうと思って。
あれはOVAのクオリティだよね。
千葉(道徳)さんもすごかったし、他にも演出が北村(真咲)さんで、ものすごくミリタリー色が強いものが作れるチームだった。自分の描いたコンテどおりに映像ができることってあんまりないんだけど、あの臨場感はイメージどおりだったなぁ。あのシーンは、アンフもかっこよかったよね。
アンフはだらだら歩いてこそ花ですよ。走ったらダメ。
そういえば、モビルスーツは走れないって、最初に決めてたもんね。
ティエレンぐらいになると走れるけど、でもジャンプはできない。だって120tを超える機体がジャンプしたら脚が壊れてしまう。
もう1回、あの重いティエレンを飛ばしたいなぁ。
あれは120tもあるから、本当は飛ばないんだよ。それにティエレンは戦車だから、羽根を付けると違和感があって……。
まぁどういうメディアで展開するのかわからないけど、そういう細かいメカ的な部分や、ミリタリーに寄った内容で『00』の物語をやるのもアリだよね。刹那たちが出ない世界でまったく問題ないだろうし。そういうスピンオフで作品が長生きするのは作り手としてありがたいし、自分が監督じゃなくてもいいと思う。
あとはどこかのタイミングで、小型モビルアーマーを1/48ぐらいでキット化してほしいな(笑)。ジオラマを作るととても面白そう。実は1/100スケールのガレキを作っている人がいて、この間入手したんだよ。
ガンダムシリーズだから、ジオラマを経て商品化っていうのは普通にありそうだよね。
フルスクラッチで作ってくれるツワモノを募集したい(笑)。
さて、次回はなんとアニメーター西井正典さん。本編の中で、多くのメカシーンを手がけてくれた重要なスタッフなので、どんなものが上がってくるのか楽しみだね。西井さんもティエレンが好きらしいよ。……どうせ寺さんは、次もモビルスーツ描かないんでしょ?
うん。もう次回分のラフも描いちゃったし。
そんなに速いなら、「G-ROOMS月刊寺岡」でいこうよ。
それは無理(笑)。
じゃあ次は絶対、ティエレン描いてよね(笑)。